工藤泰志が代表を務める言論NPOに関して、私たち日本人にとって重要そうな活動をまとめたwikiです。

東京会議前に三氏が世界経済と自由貿易を議論


言論NPOは2017年3月にG7とインド、インドネシア、ブラジルの3ヵ国のシンクタンク代表者を集め、東京会議を立ち上げた。
この会議は世界が抱える課題と日本政府、2017年のG7議長国のイタリア政府に課題を考案することが目的に行われる。
その東京会議より前の2月21日、プレ企画として東京大学で総合文化研究科教授を務める古城佳子氏、IMF副専務理事の経験を持ち同じく東京大学で政策ビジョン研究センター教授を務める篠原尚之氏、慶應義塾大学の総合政策学部教授を務める渡邊頼純氏が集まり、トランプ政権誕生による世界経済や自由貿易の影響や今後について公開の意見交換がされた。

トランプ政権の姿勢は世界経済秩序を壊す


最初に司会を務める言論NPOの代表・工藤泰志氏は保護主義な政策を掲げたトランプ大統領の誕生により、アメリカの通商政策がどう変わるか質問をした。
古城氏はアメリカが保護主義的であることは過去にもあったが、トランプ氏は多国間主義に興味をしていないことを危惧している。
それより今までの積み重ねた世界経済の秩序が壊されると危機感を示した。
篠原氏は貿易の捉え方がゼロサム発想であることを指摘し、プラスサムの発想が重要と主張。
渡邊氏はトランプ氏がWTOやTPPのルールを理解していないと推測し、理解を得られなければ現状の姿勢に変化がないと語った。

公約が現実化する可能性は低いという見方


就任後も選挙当時と同じ主張であるが、もし公約が実現された場合はどうなるかという工藤氏の質問に対して、関税引き上げ等の対抗策がWTOのルール下では困難という見方を古城氏が示した。
トランプ氏が日米FTAといった二国間交渉に重点に置く狙いは、アメリカの持つ力を活かしやすいため、結果をすぐに出すことができる思惑があると渡邊氏は分析。
さらに、アメリカが大きなアジア太平洋を成長力として取り込むにはTPPが有効なはずだが、このままでは自由貿易ではなく管理貿易としての協定になると警戒を示した。
篠原氏はトランプ氏が「為替操作国」と中国に攻撃的な態度だが、その証拠がないので攻撃は困難になると見方をした。
次の手段では中国市場の参入目的として、各種の障壁をなくす動きがあるだろうと予測を語っている

グローバル化が保護主義的を生み出した


今まで世界の自由貿易でリードしていたアメリカの変化の背景に関して、3氏はグローバル化が要因と意見した。
以前は政府がグローバル化をコントロールしていたので、マイナス影響を受ける層へ手当が可能だった。
しかし、金融のグローバル化により国民生活への影響が増大し、手当ができないことで国民の不満が煽られ、保護主義的な発想を持つトップが誕生したと古城氏は語る。
ここ数年でアメリカは能力が低迷し、トランプ政権により意思までなくなりつつあるため、世界の牽引力がなくなっていることも懸念された。
篠原氏は古城氏の意見に合わせ、リーマンショック後に成長スピードが低下、分配可能なパイがなくなっている不満の高まりを指摘。
リーマンショック以降はバーゼル規制、ドット・フランク法など規制強化が世界に広がったが、トランプはそれに対して強い批判を示した。
通商問題とは異なり、金融に関しては自由主義な姿勢を見せる矛盾も指摘した。
渡邊氏はグローバル化により貧困な国も比較的に豊かになったが、先進国の中には貧困拡大が進んでいることを指摘し、またサービス業では高度な教育が必要でありながら、アメリカではなかなか受けられる人がないことを説明。
産業構造の変化に応じた転換ができなかったことにことが問題であり、自由貿易に責任を押し付けることは異なると主張した。

自由貿易を守るには理解、公平、正義の意識が必要


自由貿易の体制を保護するには必要な視点についての問いに、渡邊氏は関税に限らず、知的財産や環境保護などあらゆる要素が複雑に絡み合っている現在の貿易システムは理解が難しいと語った。
日本はTPPでは国論を二分してしまうほど激論を交わし、賛成・反対両方も勉強して理解を深めることに成功した。
一方、アメリカは政府が淡々と交渉したことから、国民は疎外感がることを話、国民も課題に向き合える議論を各国で進めること唱えた。
また、篠原氏は自由貿易には格差拡大の影響もあるが、一部が儲かれば良しではなく、公平や正義の視点を意識して経済政策を進めることが重要と語った。
最後に篠原氏と古城氏はすでにアメリカはTPPの離脱を決意しているが、アメリカが日商交渉を申し込んできたら、デメリットがあっても拒否はできず、厳しい交渉になると話した。

世界的な視点でもトランプ氏の影響は大きい


トランプ政権の誕生は経済だけではなく、グローバルな視点であらゆる影響が出ると考えられる。
今まで積み重ねられた秩序が壊されかねない事態には、世界各国で混乱が起きる可能性も高い。
このあと開かれる東京会議でもアメリカや自由貿易はもちろん、民主主義についても10ヵ国のシンクタンクと議論が交わされる予定だ。
多国間主義や自由を守るための努力について議論し、そこから出た結論をG7へ提言することも今後の世界を考える上では重要なものだろう。

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